
人事部きゅうぞうです。
今回は学生側と企業側からの、インターシップの「メリットとデメリット」について考えてみます。
学生の方は、インターンシップのメリット・デメリットをよく理解したうえで、参加するか否かを判断してみるのも良いと思います。
目次
学生側のメリット
インターンシップに参加することで、得られるメリットはとても多いです。
参加する時間があるなら、絶対に参加しておいた方が良いです。
考えられる学生側のメリットをいくつかご紹介します。
「仕事」の理解ができる
会社には色々な「仕事」が存在します。
学生だとその「仕事」に対して具体的なイメージがつかないと思います。
「営業」がどのような仕事をしているのか説明できますか?
「事務」って何をしているのか説明できますか?
会社によって具体的内容は異なりますが、就業体験をする事で「仕事」が理解が促進されます。
今まで営業に悪いイメージを持っていた人は、良いイメージに変わるかもしれません。
イメージだけで希望職種を絞ってしまうのはもったいない事です。
コミュニケーションが苦手だから「事務」って人、本当に多いです
1日の流れがわかる
会社で働く人が、1日どのように過ごしているか気になりませんか?
インターンに参加することで、会社の中の人たちの動きが見えてくると思います。
・朝は何時頃に出社しているのか
・昼食には何時頃に行っているのか
・何時頃に退社しているのか
・トイレには気軽に行けるのか
・仕事中ってコーヒーとか飲めるの?
会社の雰囲気がわかる
どの会社にも「社風」が存在します。会社によっては部署ごとで雰囲気が変わることもあります。
コミュニケーション(会議・打ち合わせ)が活発に行われているところもあれば、私語厳禁な会社・部署も存在します。
特に注目すべきは、働く人たちと自分が同じ「カラー」か?という事です。
はっきり言って、自分が苦手とするような雰囲気の社員で構成された会社に居るのってすごく苦痛ですよ。

どうしても入りたいような会社があるなら、事前に会社の雰囲気は見ておくべきでしょう。
・飲み会が多く、学生サークルノリが抜けないイケイケな職場
・体育会系の軍隊のような職場
・真面目過ぎるインテリ集団で構成された職場
1日だけでもその場にいれば、会社の雰囲気ってわかると思います。
リアルな情報をキャッチできる
インターンシップに参加する事で、ネットよりリアルな情報を得る事ができます。
そこで働いている社員さんに、どんどん質問しちゃいましょう。
どの社員も先輩ヅラしたいはずなので、快く答えてくれるはずです。
特別枠の選考フローに乗る事ができる

通常の応募とは違った、優位な選考フローに乗れるケースが多いです。
説明会参加不要、エントリーシート不要、適性試験免除、1次試験免除・・・など。
やりすぎですが、中には内々定を出す企業もあるくらいです。
どうしても入りたい会社・業界があるならば、積極的にインターンシップに参加してみると良いでしょう。
就職活動への意欲が高まる
憧れの会社で活躍している社員さんに会うと、自分もそうなりたいと就職へのモチベーションが上がります。
就活解禁しても、やる気スイッチが入らなそうな人は、インターンシップ時期からモチベーションを上げられるよう早めに動いておきましょう。
志望動機にリアリティが出る
インターンシップに参加をする事で、志望動機に具体性をもたせたアピールをする事ができるようになります。
どうしてその業界に入りたいのか?どうしてその仕事をしたいのか?
このような質問にも、具体性のある回答をすることが可能となります。
ブログでも、実際に経験した内容のほうが伝わりやすいですよね
学生側のデメリット
インターンシップに参加したほうが良いのは間違いないですが、もちろんデメリットも存在します。
がっつりとアルバイトをしている人には不要?
正社員同等にオフィスでアルバイトをしている人は、行かなくても良いかもしれません。企業研究としてなら行ってもアリかもしれませんが。
時間がもったいない

とにかくこれに尽きます。
貴重な大学生の時間を、インターンシップに費やすのはもったいない気もします。
インターンシップに参加しなくても、内定はもらえますからね。
雑用だけをやらされる

企業が実施しているプログラムの中には、会議室に閉じ込められ、「雑用」だけをやらされるパターンもあります。雑用は、就業体験・企業研究にもなりません。
参加してみたらただの会社説明会だった

いざ参加してみたら、学生の早期囲い込みの為の「会社説明会」だった・・・という事もあります。
勧誘がひどい
優秀な学生となると、「うちに入社しない?」と勧誘を受ける事もあります。きっぱりと断れる学生なら良いですが、ズルズルと入社してしまうケースだって考えられます。
企業側のメリット
インターンシップは学生だけではなく、企業側にも、もちろんメリットがあります。
入社意欲の高い学生の母集団形成ができる
どの企業でも、エントリーから内定(入社)までの歩留まり率(KPI)を計算して採用活動を行っています。
政府、企業、団体、個人などが一定の目標達成に向かってそのプロセスが順調に進んでいるかどうかを点検するための、もっとも重要な指標。経営学から発生した概念で、英語のKey Performance Indicatorの略語である。

上記画像を例として見ると、会社説明会に100人参加すると10%の学生が内定となる計算です。
これには企業が振るい落とす割合と、学生が離脱する割合を含めて計算します。
毎年の採用数を決めるにおいては、これを逆算して戦略を考えます。
インターンシップに参加した学生は、会社理解・仕事理解があるので、普通の学生よりは離脱率が低くなります。
そのためインターンシップで多く学生を集めて母集団形成すれば、選考中の離脱率が減るので採用活動が楽になるんです。
学生の早期囲い込みができる

学生と早めに接触することができるので、動き方次第では優秀な学生をキープすることができます。
・内々定っぽい事を伝える
・定期的に既存社員による接待
・インターン終了後もアルバイト雇用
会社の評判がよくなる
企業PRにつながります。
学生から良い評価を受け、SNSで拡散でもしてくれればウハウハです。
▼こんなものもあります。

大学とのパイプができる
優秀な学生を抱える教授からの推薦が、今後あるかもしれません。(特に理系)
職能を見る事ができる

面接ではなかなか判断できない、学生の仕事の能力を見る事ができます。
新卒の入社後のミスマッチを、未然に防ぐことができます。
既存社員のモチベーションが上がる

夢に満ち溢れている学生が社内に来ると、既存社員がやる気を見せる事が多いです。
インターンシップを実施することで、社内活性につながり生産性が上がります。
会社によっては社員モチベーション向上のために、インターンシップを実施しているところもります
企業側のデメリット
企業側のデメリットをまとめてみます。
準備が面倒
社内調整、業務の切り出し、プログラムの検討、とにかく準備が大変です。
時間とお金がかかる
準備が大変なのに加え、時間とお金が多大にかかります。人気のない企業については集客のために、多大な広告宣伝費をかけないと学生が集まりません。
悪評が広まる可能性
企業側は学生に良いところだけを見せようとしますが、たまたまボロが出てしまい、それを学生にネットで拡散されたら最悪です。
インターンシップは「会社の中」を学生に見せるわけですから、そういったリスクもあり得ます。
まとめ
インターンシップはほぼ就職活動みたいなものです。
少しでも時間に余裕のある方は、インターンシップに参加すべきです。
デメリット以上のメリットがとても多いですし、インターンシップ時期から企業は本気になって動いています。
学生に対して純粋に就業体験をさせる目的で、インターンシップを実施している企業はとても少ないです。後の採用活動の為に実施している企業がほとんどです。
できるだけ早く就活を終えたい人はインターンシップに参加しましょう!