日本製鉄の人事セクハラ問題について、外野の元人事マンが考えてみた

きゅうぞうと申します。

元企業人事として約15年勤務してきました(日本製鉄の人事ではありません)。

以前に近鉄の人事担当者のセクハラ問題が取り上げられていましたが、今度は日本製鉄でも同じようなニュースが出てきました。

日本製鉄の人事セクハラ問題

 日本製鉄の人事担当男性社員(当時)が、入社予定の女性に性的関係を迫るなどの不適切行為をしていたことが18日、明らかになった。女性は5月に入社予定だったが、精神的ショックから現在も入社できていない。 男性社員は東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)に勤務していた。日本製鉄は毎日新聞の取材に「今回の事態を重く受け止め、当該社員に厳正な処分(懲戒解雇)を実施した。二度とこのような事態を発生させないよう、再発防止策を強化・徹底したい」と回答した。Yahoo!ニュース

元人事の考察

氷山の一角かなと思いました。

他の企業でも同じようなことが起きている気がします。

 

就職活動・転職活動において、応募者と企業とのパワーバランスは崩れがちです。

普通であれば対等な立場であるべき力関係が、採用試験の場になってしまうと企業側がどうしても優位になってしまいがちです。

 

とくに近鉄や日本製鉄のような超大企業ともなると、企業優位という構図がより顕著になりがちだと私は思います。

なぜかというと誰もが名前を知っている超有名企業なわけですから、適当な求人を出せば応募者が無数に集まってくるという状況にあります。

いち応募者を不採用にしたところで、次々と応募者が来るわけですから、そりゃあ企業は悪い意味で調子に乗ってしまいます。

そうなると企業の人事担当者としては、応募者に何をやってもいいんじゃないか?と、横柄な態度をとったり面接で無茶苦茶な質問を投げかけたりといった行為に走りがちです。

全ての企業の人事担当者がこのようなタイプではないと思いたいですが、私の個人的経験として超有名企業の人事担当者であるほど、悪い意味で調子に乗りがちです。

 

東日本大震災直後でトンボ鉛筆の人事担当者がやらかしたのは、まだまだ記憶に新しいです。

わかりやすい解説があったのでコピペ+こちらで若干加筆。ES = エントリーシート。

▼2011年03月01日
説明会の予約開始。事前に13:00より開始すると連絡あり。
参加希望者はパソコン前に待機して予約を試みるが取れない人もいた。

人事のS氏は予約が取れた学生にだけESを事前配布。
理由は「運であろうとなんであろうと他人よりも先に1歩でたという事実に対してのメリットを
私は皆さんに与えたいと思っています。」とのこと。
この時点で、予約からもれた人には、いつESが配布されるかは判らない。

▼2011年03月11日
地震発生。
「地震大丈夫ですか?怪我とかないですか?」とのメール。
緊急性のないメールで回線を混雑させ?被災者の安否確認の妨害。

▼2011年03月13日未明
件のメールが全員に届く。
端的に言うと、
予約できなかった学生には説明会直前の14日にESを公開の予定だったけど
地震で大変な状況なので、今日公開してあげます。

トンボ鉛筆に対する熱意があれば、被災地区で家族と連絡が取れない学生でも、
郵便局が破壊された地区の学生でも、最高のESが書けるはずです。

だから締切は15日消印有効です。どうにかしてESをダウンロードして、どうにかして 郵便局に出してくださいね☆
熱意があればできますから☆できない場合は・・・その先は言う必要ないですよね。 自分で考えてみてください。

▼2011年03月14日
サイトに謝罪文が掲載される。
就活生に謝罪メールが送信される。

 

まだまだこのような案件は出てくると思います。

学生さんは気を付けてください。

あとがき

超大手企業の人事担当者で調子に乗っていない人間を探す方が難しいかもしれません。

セクハラまがいの事をされて泣き寝入りしている人も少なくないと私は思っています。

 

こういったニュースを見ると寂しい気持ちになりますね。

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