
人事部きゅうぞうです。
今回は人事担当者が応募者に対して面接で聞いてはいけない「質問」をまとめてみました。
就職・転職で面接を控えている方は、こういった質問をズバズバしてくる会社は気を付けた方が良いと、参考にしていただけますと幸いです。
・・・ただグレーゾーンな質問もありますけどね。
目次
聞いてはいけない質問って何?

応募者の基本的人権の侵害や就職差別につながる事項は聞いてはいけません。
以下質問例を挙げますが、どれも普通に面接で聞いてしまいそうな内容ばかりです。
家族の職業、収入、資産、住居、本籍地
本人の問題ではない事柄で採否を判断をしてしまうというものですが、応募者自身に関係ない情報で判断されてしまうのは、就職差別という他ありません。
- お父さんはどちらの会社に勤めていますか。
- 役職はなんですか。
- お母さんは仕事をしていないんですか。
- 兄弟は仕事をしていますか。
- お父さんの年収は。
- 家の広さはどのくらいですか。
- どこで生まれたのですか。
容姿、スリーサイズ等差別的評価につながる情報
本人が持って生まれた容姿で、募集業務のパフォーマンスに影響があるとは思えません。応募者の人権を侵し、差別につながる恐れがあります。
- 営業に向いていなそうな顔しているね。
- スリーサイズを教えてください。
思想・宗教、支持政党、尊敬する人物
信教の自由、思想・信条の自由など、憲法で保障されている個人の自由権とされており、本事項を採用試験に持ち込むのは基本的人権の侵害となります。
- 学生運動についてどう思いますか。
- 家庭で支持している政党はありますか。
- 尊敬する人物は誰ですか。
人生観、生活信条
これも上記同様、思想・信条の自由として、NGとされています。
- あなたの人生観は何ですか。
- あなたの生活信条についてお話しください。
生活信条って何ですか?って質問は面接では結構スタンダードだったりします。ネットで解答例がゴロゴロ出てくるくらいですから。気をつけたいですね。
購読新聞、雑誌、愛読書
これも上記同様、思想・信条の自由として、NGとされています。役員面接で役員が話題の広がりを持たせるためによく質問してしまう内容だったりします。
- よく読む新聞はなんですか。
- 好きな雑誌はなんですか。
- 愛読書はなんですか。
自宅付近の略図、経路
これもアイスブレイクでうっかり聞いてしまいそうな質問です。
- ○○市のどのへんですか。
- 住んでいる地域はどんな環境ですか。
男女雇用機会均等法に抵触する質問、その他の質問
- 付き合っている人はいますか。
- 結婚の予定はありますか。
- 血液型は何ですか。
- 短所は何ですか。
プライバシーに関すること、職務能力に関係ない事は聞いてはいけません。
「短所」だけを聞くことは、本人の能力を否定的に捉えてしまうとの事、「長所」も合わせて聞くか、「課題は何ですか」と聞くのが良さそうです。
グレーゾーンな質問って?
仕事に対する考え方、取り組み方を知るため、上記事項に該当する事を遠回しに聞いたり、応募者の働くうえでの配慮の質問はギリギリ(?)セーフだとも言われています。
まぁ難しいところなんですが。。。
- 全国転勤大丈夫って事だけど、プライベートは大丈夫か。
- 家の事情で他県に引っ越す事はないか。
労働局の判断にもよりますが、これは私はセーフでいいと思うんですが。
なお、障がい者の採用面接では、応募者自身の病気の事は会社側が配慮できるように、ある程度は突っ込んだ方が良いとの指導もあります。
採用側はなかなか頭が痛い問題ですね。。。
罰則もあります
職業安定法第五条の4
「その業務の目的の達成に、必要な範囲内で求職者等の個人情報を収集するように」
とあります。
これに違反すると罰則(6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金)があるので注意したいところです。
あとがき
気が付かず、NGな質問をしてしまっている会社は多いと思います。一次面接を部門担当者が担当する会社だと特に気をつけたいところです。
応募者側としたら、明らかにブラックな質問をする会社は相手にしない方が良いと思いますが、グレーな質問であれば「良し」としても良い気がします。そんな100%完全な会社なんてそうそうないですからね。